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Cleantech Group「2026 APAC Cleantech 25」に選出されました

  • 12 時間前
  • 読了時間: 7分

アジア太平洋地域の有力クリーンテック企業を選出する年次リストにおいて、フュージョンエネルギー開発企業として唯一選出


フュージョンエネルギー(核融合)による次世代クリーンエネルギーの実用化をめざす株式会社Helical Fusion(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:田口昂哉、以下「Helical Fusion」)は、Cleantech Groupが発表する「2026 APAC Cleantech 25」に選出されました。



「APAC Cleantech 25」は、アジア太平洋地域において、クリーンテック領域のイノベーションと持続可能性の推進に大きく貢献する有望な未上場企業を選出する年次リストです。ADB VenturesおよびTwin Tower Venturesの協賛のもと、エネルギー、産業、気候適応、AIインフラなど、地域の将来にとって重要な分野において、革新的なソリューションの開発・社会実装に取り組む企業を紹介しています。


2026年の選出企業群は、燃料供給の不安定化、急増する電力需要、産業の脱炭素化、強靭なインフラ構築、持続可能な経済成長といった、アジア太平洋地域が直面する構造的課題に対応する技術の重要性を示すものです。Helical Fusionは、2026年の同リストにおいて、フュージョンエネルギー開発企業として唯一選出されました。


2026 APAC Cleantech 25の詳細は、以下よりご覧いただけます。


■Helical Fusion 代表取締役CEO 田口昂哉からのコメント


このような先見性あるイニシアティブに、今回フュージョンエネルギー開発企業として唯一選出いただいたことを、大変光栄に思います。私たちがアジア太平洋地域から世界に届けられるものは、フュージョンエネルギーという技術そのものにとどまらず、次世代に希望をもたらす持続可能な産業構造であり、その先にある文明の発展を支えるものだと考えています。2030年代のフュージョンエネルギー産業実現に向け、今後も取り組みをさらに加速してまいります。





■APAC Cleantech 25について

「APAC Cleantech 25」は、Cleantech GroupがADB VenturesおよびTwin Tower Venturesの支援を受けて発表する、アジア太平洋地域の有望なクリーンテック企業を選出する年次リストです。投資家、事業会社、政策関係者が、同地域における有望なクリーンテックスタートアップと連携するための重要な指標の一つとなっています。


選出にあたっては、Cleantech Groupの専門家パネルによる評価、市場調査、データに基づく分析を組み合わせた厳格なプロセスが採用されています。技術革新性、市場拡張性、パートナーシップ、投資実績などが選定基準として考慮されています。


2026年の分析では、エネルギー安全保障をめぐる圧力の高まり、アジア太平洋地域発イノベーションの国際的な重要性、AIインフラの急速な拡大、AIを活用したクリーンテックの台頭、電力需要の急増、産業用熱需要の脱炭素化、気候適応・レジリエンス分野における南南協力の可能性などが、主要なテーマとして挙げられています。


■アジア太平洋地域のエネルギー課題とフュージョンエネルギー

アジア太平洋地域は、世界の中でも特に複雑なエネルギー環境に直面しています。急速な電力需要の増加、化石燃料の輸入依存、産業成長、気候変動への適応、そして鉄鋼・セメントなどの脱炭素化が困難な産業分野への対応を、同時に進める必要があります。


フュージョンエネルギーは、太陽の輝きと同じ原理を地上で再現することで得られるエネルギーです。運転時にCO₂を排出せず、海水などから豊富に採取可能な燃料を用いること、また原理的に暴走が起こらないことから安全性を確保しやすいことなどにより、将来の基幹エネルギーとして期待されています。


Helical Fusionは、フュージョンエネルギーをクリーンで持続可能なベースロード電源として実用化することを目指しています。当社が開発するヘリカル方式の核融合発電所は、実用化の三要件「定常運転」「正味発電」「保守性」の達成に最適なアプローチの一つです。



ヘリックス計画について


■ヘリックス計画について

ヘリカル型核融合炉は、これまでの国立大学や国立研究機関における70年にわたる研究開発の結果、商用発電所に適した特性が評価されている方式*です。Helical Fusionは、その知見を活用してフュージョンエネルギーの実用化を行う数少ない民間企業の一社として、ヘリカル型核融合炉による実用発電を達成する「ヘリックス計画(Helix Program)」を進めています。2023年5月には、発電初号機の設計についてまとめた査読付き論文を発表しています。ヘリックス計画では、2020年代中をめどに二大開発要素「高温超伝導マグネット」「ブランケット兼ダイバータ」の個別実証を完了し、2030年代中には、最終実証装置「Helix HARUKA」による統合実証、および発電初号機「Helix KANATA」による世界初の実用発電を達成する計画です。

ヘリックス計画(Helix Program)詳細https://www.helicalfusion.com/helixprogram


現在、大学共同利用機関法人自然科学研究機構核融合科学研究所(岐阜県土岐市)の敷地内にあるHelical Fusion専用スペースにて、最終実証装置「Helix HARUKA」による高温超伝導マグネット実証に向けた製造・建設が進んでいます。核融合装置開発を進める各社のなかでも、詳細設計をもとにした具体的な建設に至っていることは先駆的な事例といえます。Helix HARUKA向けの重要なコンポーネントの開発は、国内の各事業連携先各社の協力を得て、着実に進んでいます。


建設中のHelix HARUKAの様子(作業用の足場に囲まれた中心部が本体)
建設中のHelix HARUKAの様子(作業用の足場に囲まれた中心部が本体)
ヘリックス計画のタイムライン
ヘリックス計画のタイムライン

■「実用発電」のための三要件

核融合炉を発電所として商用利用するためには、核融合反応を起こすことはもちろん、①定常運転(24時間365日運転可能な安定性)、②正味発電(プラントの外に電力を供給できる)、③保守性(メンテナンスが可能)という「商用核融合炉の三要件」をすべて満たすことが必要です。ヘリックス計画では、この三要件の実現から逆算した設計に基づいて開発を進めます。

「実用発電」を達成するための商用核融合炉の三要件
「実用発電」を達成するための商用核融合炉の三要件
ヘリックス計画におけるパートナーのイメージ
ヘリックス計画におけるパートナーのイメージ

■Cleantech Groupについて

Cleantech Groupは、世界のクリーンテックイノベーションに関するヒューマンインテリジェンスを提供する調査・アドバイザリー企業です。2002年以来、産業、金融、政策分野の意思決定者に対し、世界経済を変革する急速な変化を読み解くための知見を提供してきました。


同社は、市場インテリジェンスにとどまらず、インサイト、戦略的助言、キュレーションされたネットワークを通じて、リーダーが機会を特定し、自信を持って行動するための支援を行っています。その知見は、20年以上にわたるヒューマンインテリジェンス、独自データ、そして変革を推進するエコシステムリーダーとの直接的な関係に基づいています。



背景

■フュージョンエネルギー開発の意義

世界の人口は2050年までに約17億人増加すると予測され、生成AIの普及も背景とした世界的な電力需要の急増に対し、既存発電方法のみで応えることは厳しい見通しです。フュージョンエネルギーは、太陽の輝きと同じ原理を使ったCO2排出がなく効率性の高い発電方法であり、海水等から豊富に採取可能な燃料を用いることからも、世界的な課題を抜本的に解決する技術として期待されています。核融合プラント建設および電力市場は2050年までに世界で数百兆円規模にまで成長するとの試算もあり、今後自動車産業のように日本が世界をリードする巨大産業を創出できる可能性がある一方、国際的な開発競争も激化しています。


日本においては、2025年10月に高市早苗総理大臣が率いる新政権が発足し、「危機管理投資」や「経済安全保障」を成長戦略の核心と位置づけ、所信表明演説では “次世代革新炉や核融合エネルギーの早期社会実装” が明記されました。同年6月には 内閣府による「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」の改定により、2030年代の発電実証を目指すロードマップが提示されています。加えて、新政権が掲げる「重点投資対象17分野」にフュージョンエネルギー(核融合)が挙げられ、11月には政府として1,000億円超の予算計上、経済産業省に「フュージョンエネルギー室」が設置されるなど、政府としての支援が具体化しています。産業界をまとめるフュージョンエネルギー産業協議会からも社会実装に向けた提言が示されており、学術研究の段階から、官民をあげた産業化への動きが加速していると言えます。

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