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フュージョンエネルギーの実用化に向けて、Helical Fusionと富士電機が資本業務提携

2 時間前
読了時間: 7分

株式会社Helical Fusion(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:田口 昂哉、以下「Helical Fusion」)と富士電機株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長CEO:北澤 通宏、以下「富士電機」)は、フュージョンエネルギー(核融合)による「実用発電」の達成および産業創造に向けた資本業務提携を締結し、富士電機は、Helical Fusionが主導する「ヘリックス計画」の公式パートナーとして参画しましたので、お知らせいたします。

 

フュージョンエネルギーは、太陽などの恒星の内部で起きている核融合反応を地球上で再現することで、電力などのエネルギー源とする技術です。発電の過程で二酸化炭素を排出せず、海水等から燃料を豊富に採取できる持続可能性と、ベースロード電源を担えるエネルギー効率を両立しうることから、次世代のクリーンエネルギーとして実用化が期待されています。

現在、世界各国において、フュージョンエネルギーの商用化に向けた開発競争が激化しています。

 

Helical Fusionは、世界に先がけた2030年代の核融合発電所の実用化に向けた「ヘリックス計画」を推進しています。Helical Fusionが採用する「ヘリカル方式」は、日本で発明され、約70年に渡り国立大学や公的研究所での研究開発が行われてきた結果、発電所に必須の「正味発電」「定常運転」「保守性」のすべての要素の実現を見通せることから、商用発電所に適した特性が評価されている方式です。ヘリックス計画は、その知見を活かし、実用的な発電所をつくりあげるために、日本のものづくりをはじめとした産業の力を結集する取り組みです。

 

富士電機は、エネルギー・環境事業で持続可能な社会の実現に貢献していくことを経営方針の柱に掲げ、エネルギーの供給サイドから需要サイドまで、クリーンなエネルギーの創出、エネルギーの安定供給、省エネや自動化を実現するソリューションを広く展開しています。 富士電機は2025年に、Helical Fusionと高温超電導マグネット用の電源装置の供給契約を締結していますが[1] 、今般、「ヘリックス計画」の公式パートナーとなることで、Helical Fusionが進める統合実証装置「Helix HARUKA」や、同社が発電初号機と位置付ける「Helix KANATA」の技術開発や事業開発の具体的な検討に参画し、次世代のクリーンエネルギーとして期待されるフュージョンエネルギーの周辺技術に関する知見を蓄積することが可能となります。

 

Helical Fusionと富士電機は、フュージョンエネルギーの実用化を目指し、エネルギーの安定供給、ひいては持続可能な社会の実現に貢献してまいります。



■代表者によるコメント


株式会社Helical Fusion 共同創業者 代表取締役CEO 田口昂哉

わたしたちは、フュージョンエネルギーを、研究の段階から発電システムとしての実用段階へと進展させることにこだわってきました。富士電機が強みとするパワーエレクトロニクスは、まさに、核融合で生み出されたエネルギーを電力として使うために不可欠な技術です。今回の参画は、フュージョンエネルギーの実用化へ一歩踏み出す、象徴的な前進だと考えています。


1923年の創業から今日に至るまで、社会を支えてこられた富士電機のみなさまと、明日の社会と人類を進化させうるフュージョンエネルギーの実現に向けて共に取り組めることを、大変心強く感じています。


今回、同社に参画いただいた「ヘリックス計画 公式パートナー」とは、フュージョンエネルギーの社会実装という壮大な目標に向かって、Helical Fusionと同じ船に乗り、創造的に事業を切り拓いていく強力なパートナーシップの形です。


公式パートナーを中心とした、日本全国の様々な企業、自治体、研究機関などとの協力関係を最大限に活かし、核融合発電所の実現へ着実に前進してまいります。



背景


■フュージョンエネルギー開発の意義

世界の人口は2050年までに約17億人増加すると予測[2]され、生成AIの普及も背景とした世界的な電力需要の急増に対し、既存発電方法のみで応えることは厳しい見通しです。フュージョンエネルギーは、太陽の輝きと同じ原理を使ったCO2排出がなく効率性の高い発電方法であり、海水等から豊富に採取可能な燃料を用いることからも、世界的な課題を抜本的に解決する技術として期待されています。核融合プラント建設および電力市場は2050年までに世界で数百兆円規模にまで成長するとの試算[3]もあり、今後自動車産業のように日本が世界をリードする巨大産業を創出できる可能性がある一方、国際的な開発競争も激化しています。


日本においては、2025年10月に高市早苗総理大臣が率いる新政権が発足し、「危機管理投資」や「経済安全保障」を成長戦略の核心と位置づけ、所信表明演説では “次世代革新炉や核融合エネルギーの早期社会実装”が明記されました。同年6月には 内閣府による「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」の改定により、2030年代の発電実証を目指すロードマップが提示されています。加えて、新政権が掲げる「重点投資対象17分野」にフュージョンエネルギー(核融合)が挙げられ、2040年までに3.1兆円の官民投資が目指され、直近3年間で600億円の経済産業省主導補助金制度が公募されるなど、政府としての推進体制も具体化しています。学術研究の段階から、官民をあげた産業化への動きが加速しています。

[2] 国際エネルギー機関(IEA)年次報告書 「2023年版世界エネルギー見通し」(World Energy Outlook 2023)

[3] FusionX/Helixos report Global Fusion Market Analysis: Electricity, Supply Chain & Construction (https://fusionxinvest.com/data-analysis/analysis/)



■ヘリックス計画について

「ヘリックス計画」は、Helical Fusionが主導する、フュージョンエネルギーによる実用発電の達成に向けた具体的計画です。


2020年代中をめどに、二大開発要素「高温超伝導マグネット」「ブランケット兼ダイバータ」の個別実証を完了し、2030年代中には、最終実証装置「Helix HARUKA」による統合実証、および発電初号機「Helix KANATA」による世界初の実用発電を達成する計画です。2023年5月には、発電初号機の設計についてまとめた査読付き論文を発表しています 。[4]


現在、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 核融合科学研究所(NIFS)[5] の敷地内にあるHelical Fusion専用スペースにて、最終実証装置「Helix HARUKA」による高温超伝導マグネット実証に向けた製造・建設が進んでいます。核融合装置開発を進める各社のなかでも、詳細設計をもとにした具体的な建設に至っていることは先駆的な事例といえます。Helix HARUKA向けの重要なコンポーネントの開発は、国内30社を超える企業や、各種共同研究先の協力も得て、着実に進んでいます。


建設中のHelix HARUKAの様子

(岐阜県土岐市、核融合科学研究所敷地内のHF共同研究グループ専用スペースにて)


[4]Development of steady-state reactor by Helical Fusion – J. Miyazawa et al., Physics of Plasmas.

[5]NIFSは、世界有数の大型プラズマ実験装置「大型ヘリカル装置(LHD)」において、3,268秒間(約54分間)にわたるプラズマの維持や、1億度を超えるプラズマ温度の達成、そうした運転に不可欠なプラズマの安定制御にかかわる知見などを蓄積してきた、ヘリカル型(ステラレータ)核融合研究を牽引する公的研究機関です。



Helix KANATA、Helix HARUKAの概要
Helix KANATA、Helix HARUKAの概要

◼️「ヘリックス計画公式パートナー」とは

フュージョンエネルギーによる実用発電を達成する「ヘリックス計画」を、Helical Fusionとともに主体的に推進する提携企業を「公式パートナー」と定める制度です。

公式パートナーは、技術・事業上の業務提携、および一定額以上の資本提携を伴い、フュージョンエネルギー産業の実現へ、創造性と粘り強さをもって挑戦する覚悟をともにします。

具体的には、今後進める最終実証装置Helix HARUKA、発電初号機Helix KANATAの製造・建設や、それに関わる取り組みをともに進めます。

2026年4月に発足し、これまでに第一弾としてニチアス株式会社、長谷虎紡績株式会社、瀬野汽船株式会社、株式会社安藤・間が参画しています。


■「実用発電」のための三要件

核融合炉を発電所として商用利用するためには、核融合反応を起こすことはもちろん、

①定常運転(24時間365日運転可能な安定性)、

②正味発電(プラントの外に電力を供給できる)、

③保守性(メンテナンスが可能)

という「商用核融合炉の三要件」をすべて満たすことが必要です。ヘリックス計画では、この三要件の実現から逆算した設計に基づいて開発を進めます。


※本リリースに掲載している情報は発表日時点のものであり、予告なく変更する場合もございます。あらかじめご了承ください。


【本件に関するお問い合わせ先】

株式会社Helical Fusion

コミュニケーション統括室






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